「インポッシブル」と、この「ペンギンが教えてくれたこと」。リゾート地で下半身に災いが起きるという、普通はあまりない役どころを、何故か2回もこなす事になったナオミ・ワッツさん。この「ペンギンが教えてくれたこと」も、やはり彼女でしか出せない力強さと葛藤を交えた演技で、再びの起用も頷けると言えば頷ける。
彼女を支える夫や、まだ幼い3人の息子の成長を重ね合わせると同時に、象徴的に描かれるのが傷ついた野鳥との出会い。白と黒の2トーンだからペンギンと名付けられたけど、実際はカモメの一種だろうか。最初は飛べなかったペンギンが少しずつ外の世界に興味を持つようになっていく姿に、主人公のナオミ・ワッツが共鳴し、リハビリに力を入れるようになっていく。
実話ベースという事で、どこまでが事実なのか判別できないので、ストーリーそのものより、海辺の美しい自然や、ナオミ・ワッツとペンギン君の波長の合った演技を味わう作品かと。