ポスタービジュアルの柔らかい雰囲気を良い意味で大きく裏切られた。
本作はもっとシビアで、心をえぐられる。
そして、胸を激しく揺さぶられる。
最初はこの三姉妹が苦手だった。
娘に甘すぎる長女、完璧を求めすぎる次女、酒にだらしなすぎる三女。三者三様、不器用にもがいているが、彼女たち自身にも問題は山積みで。
しかし、終盤のあるシーンから映画はうねりをあげて一変する。三姉妹の過去と関係性が徐々に明かされ、彼女たちと観客の感情が一気に波打つ。この大きくドライブする構成と脚本が見事。
最後は三姉妹のことが愛おしくてたまらなかった。
