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裸足で鳴らしてみせろのoguchiのレビュー・感想・評価

裸足で鳴らしてみせろ(2021年製作の映画)
4.5
触れたい。けど触れ合えない2人は乱暴に掴み合う。何度も何度も。この格闘はセックスだ。いや、セックスには至れない、2人の愛の形か。想い合うからこそ傷つけ合う、切ない恋愛の本質。

ナオミとマキ。男女を判断しにくい2人の名前。性別は関係無く、人と人が惹かれ合い、もがき合う、恋愛の普遍性。

“足”と“手”を捉える印象的なショットが幾度と。足と足だけなら、ぶつけ合い楽しく戯れ合える。疲れ果てて寝てしまった時に足だけ重なり合う多幸感。一方で手と手はなかなか触れ合うことができない。

主演の2人、佐々木詩音と諏訪珠理が素晴らしかった。『ブエノスアイレス』と『スプリング・フィーバー』の2人を思い起こした。

前作『オーファンズ・ブルース』から通ずる、ウォン・カーウァイ、ロウ・イエ、エドワード・ヤンのようなアジアの混沌と匂い立つ色気。映画的で純度の高いラブストーリー。
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