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アクアマン/失われた王国のMrOwlのレビュー・感想・評価

アクアマン/失われた王国(2023年製作の映画)
4.0
前作のアクアマンが2018年なので約5年ぶりの続編ですね。前作に引き続き監督はジェームズ・ワン、主演はジェイソン・モモアです。アクアマンの妃となるメラ役も前作同様アンバー・ハードが努めます。アンバーはジョニー・デップとの裁判の件があったので、出演しないかもと思っていましたが、無事?出演できましたね。アクアマンの母アトランナはニコール・キッドマン、メラの父親で海底国ゼベルの王、ネレウスはドルフ・ラングレン、とこちらも前作からのキャスト。ドルフ・ラングレンは髭があると、特徴的な顎が隠れるので、イメージが変わりますね。ドルフ・ラングレンは同時期に公開されているエクスペンダブルズ・ニューブラッドにも出演しており、本作ともども66歳という年齢を感じさせない力強い体系を維持しているのが凄いですね。ジェイソン・モモアも引き続き193㎝の長身に分厚い身体を作り上げています。アーサー/アクアマンの弟オーム役のパトリック・ウィルソンも50歳とは思えない身体造りで、アクションが売りの本作でもアクアマンと共に激しいアクションをこなしています。ちなみに、パトリック・ウィルソンは地毛はブラウンなので、本シリーズのオームの役作りでブロンドにしていますね。ジェームス・ワン監督とはアクアマンシリーズ以外でも死霊館シリーズでも、ヴェラ・ファーミガとともに、ウォーレン夫妻を演じているので、それらの作品で知っている人が多いかもしれませんね。ヒーロー物ではザック・スナイダー監督のアメコミ原作の「ウォッチメン」で「ダニエル・ドライバーグ / ナイトオウルII世」を演じていたりもします。演技の幅が広く、好きな俳優さんです。本作では年齢はパトリック・ウィルソンが50歳、ジェイソン・モモア44歳なので年齢はモモアが年下ですが、見た目はモモアがお兄ちゃんなので、違和感はありません笑。ジェイソン・モモアはハワイ州のホノルル生まれ、アイオワ州育ち、ハワイ州の先住民族、ドイツ系、アイルランド系、アメリカ州の先住民族の血をひく人物です。モモアがモデルを始めるキッカケはハワイでデザイナーのエリック・チャンドラーとハワイのファッションデザイナー・アーティストの小林タケオさんに見出されたことです。また、左眉の剃り込みのようにみえるのは、ファッションではなく、バーで喧嘩したときに負った傷跡なのはモモアに欠かせないエピソードかもしれませんね笑。
本作は、DCEU(DCエクステンデッド・ユニバース)シリーズの中ではコメディ要素多めで展開していきます。マーベルシリーズと比べ、シリアス要素、重ためな雰囲気で制作されていたDCEUシリーズが好きだった人には少し戸惑うかもしれませんが、「DCエクステンデッド・ユニバース」の第13作目であり、DCEUシリーズの最終作となるのが本作ということなので、少し盛り上がるようなハデな要素とコメディ要素が入っていても良いかも、とも思えます。序盤は少しテンポ、間が悪く感じるところもありましたが、中終盤はテンポも良く、没入できましたね。一応のDCEUシリーズ集大成としての物語の展開も見られましたので、締め方も良かったのではないでしょうか。
厳しい見方をするなら、本作に限らず、ヒーロー、アクション系の映画は、CGの技術が向上したので、ヴィラン側のデザインや演出、ストーリー、人物/怪物造形(内面的な方)を工夫しないと、「なんかどっかでみたデザインだな」感が常に出てしまい、陳腐な感じになりがちなので、その辺りを意識した作品とそうでない作品とで評価に差が出てくるかなと。
「DCエクステンデッド・ユニバース」は本作で最終作となりますが、2022年11月、ワーナー・ブラザース・ディスカバリーはDCフィルムズに代わる「DCスタジオ」を設立し、その共同会長兼CEOにジェームズ・ガンとピーター・サフランを任命しました。2023年01月にDCスタジオは映画『マン・オブ・スティール』以来ヘンリー・カヴィルが演じてきたスーパーマンとは別の新たなスーパーマンを主軸とするDCフランチャイズ「DCユニバース」の計画を正式に発表。DCエクステンデッド・ユニバースはDCユニバースへと部分的にリブートされることとなり、シャザム、ザ・フラッシュ、ブルービートル、アクアマンが部分的にリブートされる構想に入っているようなので、新たなDCユニバースシリーズでもアクアマンの物語が見られるかもしれませんね。
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