Pinch

ウォンカとチョコレート工場のはじまりのPinchのレビュー・感想・評価

3.8
ただの子供だましの勧善懲悪ストーリーじゃんなどと批判しながらも、それなりに楽しく見終わった。舞台のセットは派手だが、演技、歌、踊りは抑えが利いていて嫌味がない。ティモシー・シャラメは上手だね。ウンパルンパがヒュー・グラントだったとは! 曲の考え方はともかく、"A World of Your Own"を聞いていたら希望と勇気がちょっと湧く感じを覚えたりして…。

不正と抑圧、そしてその打破というプロセスはこういう作品の一つの定番だが、この映画では、賄賂が成立する過程が分かりやすく描かれている。そして、大した力を持たない一般人が権力者の鼻を明かすことほど価値があり面白いことはない。現実的にはほぼあり得ないことだが、重要で必要な感覚だ。この娯楽映画にすらこの意図が見える。だから、極論だとは思うが、日本とは違って、イスラエルとガザの問題に対しても学生は黙っちゃいないわけだ。
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