えむ

クラーク・シスターズ -First Ladies Of Gospel-のえむのレビュー・感想・評価

3.5
前にアマプラリストにクリップしてあったので。
こちらは女性ゴスペルグループの中でも元も有名なクラークシスターズ(存じ上げずすいません)の伝記映画。

師となるママを含め、姉妹一人一人の声量からアレンジテクニックから、どこから出てくるんだろうって超絶テクなのはもはやデフォルト。

そして、やはり厳しく高圧的なステージママ、そこから巣立ちたくて反抗する娘、自由を求めて失敗したり、問題や苦悩はかなリどこでも似た感じ。

授かった才能は神のために使え、そのために歌え、清く正しくなければその歌は届かない、その歌声で神の素晴らしさを伝えたい、等々、宗教観については、かなり様々な作品で慣れたし、分からなくもない。

でもいつもひとつだけ不思議に思うのは、そういう神への忠誠と奉仕が、そう言いながら有名になりたいとか売れたい(売り出したい)とか、そういった野心と平然と同居しちゃう感じが謎なんだよね。

他の作品でもそうだけれど、時に手を上げたり平気で家から出てけって言ったり、離婚しちゃったりもしてるし。

人間である故に、感情あるのは当たり前だし耐えろとも言わないけど、神への奉仕と言う割に、極端すぎてちょいちょい?が浮かぶ。

なんだかなー、利他と利己がごちゃ混ぜになってる気がしちゃうの😅😅

天使にラブソングを、みたいに大人しく礼拝で歌って、結果新たな信者や献金を教会に集めてるのはまだしも、レコード出してツアー行って、極力良い条件もぎ取ってお金稼いで、ってええんかーい。ってそこだけは微妙に引っかかる。(それもう普通のビジネス…)

もっとも娘にとっては大好きなママだろうし、結果的にはそういう野心がなかったら、我々はこの美しい声や音楽に触れることが出来なかったわけだから、それこそ神の思し召しでしたってことになるのかな…

ママのやり方を反面教師?に、立派に奉仕活動もなさっているようだし。
えむ

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