【アニメ版に比べて表現が薄味すぎる…】
Disney +に入ってるからには、こういう映画も見ないともったいないかなぁ、と思い鑑賞。
アニメのピノキオは幼少期に観た時にめちゃくちゃ怖かった…
ロバに変わっていくシーンとか、かなり強烈に記憶に残ってます。
夢や魔法だけじゃなく、現実世界の厳しさや恐ろしさを凄いストレートに描いていて、あの時代のディズニー映画の中でも特にダークな作品だったなぁという印象です。
実写版は、物語の展開に多少の違いはあれど、大まかな流れはアニメとほぼ同じだと思います。
ゼペット爺さんのバックストーリーや、人形使いの女の子とか、良かったと感じさせる改変も確かにありましたが…
結局、あらゆる点でアニメ版に劣っていると感じざるを得ない内容でした。
まず肝心のダークな部分、プレジャーアイランドの描き方がアニメ版に比べると全然怖くない!
子供がタバコ吸うのは昨今ではNGかもしれませんが、そうやって自滅していく子どもたちを描かないと、この作品の教育的なメッセージ性は半減すると思います。
やはり半世紀以上前のアニメ映画を実写化しようとすると、現代のポリコレに配慮した結果、どうしてもこういう問題が出てきますね。
もっと大事にすることがあると思うんですけど…
あと今作は、完全に「アニメをほぼそのまま実写でやってみた」パターンの実写化なんですが、ピノキオのデザインはアニメっぽいのに、ジミニーや動物キャラがやたらリアルなんですよ。
あの見た目で人間臭い動きや、流暢に人間の言葉を使うと、どうしても可愛らしいとか、面白いとかよりも、気持ち悪いが勝ってしまう…
現代を意識してなのか、狐のキャラが「インフルエンサー」っていう単語を使うんですけど、これもマジで気持ち悪いというか、魂胆が嫌いでした。
最後に、公開当時も騒がれていたブルーフェアリーについてですが、実写版リトル・マーメイドもそうですけど、もうこういう人種とかLGBTとかに関連した一連の騒動って、ディズニーの十八番になっちゃいましたよね。
すべての人に配慮するのはそもそも無理なんだから、もう少し上手く立ち回れないもんですかね。