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ミナは歩いてゆくのkyokoのレビュー・感想・評価

ミナは歩いてゆく(2015年製作の映画)
3.8
監督がカメラ1台を携えて単身乗り込んで撮影した、いわゆる自主制作作品。
いきなりもんのすごい接写&手ブレ&パーン!に、110分耐えられるかどうか不安になったけど、ドキュメンタリー風と言えなくもない。実際かなりゲリラ的に敢行した場面が多いらしい。

学校へ通いながら認知症の祖父の面倒を見て、麻薬中毒で無職という真性ダメ親父に代わって物売りをし日銭を稼ぐ12歳のミナ。生来の負けん気と強い向学心でつらい環境も乗り越えてきたけれど、祖父の死から事態は暗転していく。

一見酷なラストなのに彼女の顔に悲嘆の影は見えない。
生きる上で選択肢などなさそうなこの国で、結果いいも悪いもすべては自分で選択してきたこと。私のことを決めるのは私。
そこにあるのは絶望ではなく希望。

ダリ語っていうのがあるのは知らなかった。
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