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FUNNY BUNNYのKUBOのレビュー・感想・評価

FUNNY BUNNY(2021年製作の映画)
3.5
え? これ中川大志か? 短髪で豪放磊落な「剣持」を演じる中川大志が三浦春馬みたいに見えた。

ピンクのウサギの被り物をかぶった2人組が図書館を占拠! 「なんじゃこりゃ?」って始まりは掴みはOK。

深夜の図書館を舞台にした会話劇だから、これも舞台からの映画化かな(?)と思ったら、やはり、監督の飯塚健 演出・脚本の舞台「FUNNY BUNNY ー鳥獣と寂寞の空ー」(青山円形劇場 2012)の映画化でした。

「絶対借りられない本」を探す前半は、「いじめ」「少年法」「正義」と重い問題をテーマにどんどん緊張感が増していっていい感じだったんだけど、尺が半分過ぎたところでいきなり “Four Years Later” !

え?っと思ったら、全く違うエピソードが始まる。後半は「ラジオ局電波ジャック」ってかつてヒット曲をとばした落ちぶれたミュージシャンの話になるんだが、前半ほどのテンションがないし、最後のいいところで歌う歌がヘタ!

飯塚健監督作品は『荒川アンダーブリッジ』で出会って、『ステップ』もよかったし『ヒノマルソウル』なんて大作も控えているけど、こんな舞台作品も作ってたのね。

元々の舞台もこんな2部構成だったのかな? 熱血漢「剣持」の第一話、第二話を続けて見せられたみたいで、映画として一本筋の通った話にした方がよかったのでは?

でも、諸々、剣持の意見には同じ思いを持っているので、正義感「剣持」には大いに共感した。
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