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世界を変えたテレビゲーム戦争のdenpunのレビュー・感想・評価

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任天堂vsセガよりも長いスパンを簡潔に概観できて、黎明期から成熟期までの、アメリカにおけるゲーム史を知るのに適している。
ワーナーによるアタリの買収によって社風が変わってしまい、それによって抜けた優秀な若手エンジニア4人がアクティビジョンを設立。彼らはアタリ2600をリバースエンジニアリングによって解析、独自にサードパーティ製ソフトを開発。アタリに訴えられるも根拠がなく和解に持ち込む。そのことが新規参入素人メーカーによる粗製濫造に繋がり、アタリは崩壊。そのすぐ後に任天堂のファミコンが発売されたので、任天堂はアタリの轍を踏むまいとサードパーティに独自の規制を強要。その隙をつき、規制に引っかかるような派手な残虐描写をウリにセガは躍進。アメリカでは任天堂を抜くシェアを獲得。しかしそのセガも内部の権力闘争によって自滅、ソニーの躍進に飲まれコンソール戦争からは撤退…

最後にゲーム産業の発展を予言したテレビゲームの発明者ラルフ・ベアから現在まで駆け足でおさらいする構成も良かった。

何度でも復習したい「ゲーム史概論I」的映画。
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