このレビューはネタバレを含みます
めちゃくちゃ面白かった。言い知れぬ緊張感と二人の間に存在するかすかなズレが笑いになり、攻守が急に入れ替わり、最後に思わぬ結末が待っている。
場面が大きく変わらない会話劇なのに、最後まで惹きつけられる展開はとてもお見事でした。
最後の最後まで退屈しなかったし、最後の三話目のクライマックスでこれまでの短編が一気に繋がる流れに涙が一筋流れた。悲劇と喜劇は隣り合わせにあり、言葉の交換だけでここまでハラハラさせられるのかと感心してしまった。好みは二話目の「扉は開けたままで」。さまざまな要素を繋げてくれる映画タイトルもいい。
最近読んだ『初恋と不倫』のように、テキストメッセージのやり取りだけを読みたくなるような、噛み締めたい映画でした。