このレビューはネタバレを含みます
面白かった！けど、周囲の評判が良くて期待しすぎた感は否めず。
序盤の昭和な雰囲気はかなり好きでした。主人公水木や人間側の登場人物たち言葉遣いも一昔前な感じがしてそこも好き。
水木が村に着いて、木々や村の描写が入る際に、恐らく村人から視点だろうと思われる水木の姿を描いていたのも良かった。
木々や家の隙間から見える水木、蔵から除くような視点で描かれた水木。その後、少年から「あなたが皆の言っていた”よそ者”ですか」みたいな事を言われ、水木の背後にカメラがズームするように村の家々のカットが入る(人は映さず)のも一方的に見られる気色悪さが感じられて最高に良かった。
また、出世欲(権力欲しさ)で村に来た水木の敵が権力でぶくぶくに肥大した醜悪な人間の成れの果てということも、その敵相手に「お前つまんねえよ」という一言で一刀両断する水木の構図もとても好きでした。
全体的に好きなタイプの映画でしたが、1回見れば満足な映画でもありました。
作りも丁寧で完成されているため人にお勧めしやすい方かなと思います。(おじいさんの『お気に入り』を理解するには中学2〜3年以降が良いかなとは思いますが)
