四木

⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎の四木のレビュー・感想・評価

⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)
4.7
画面の美しさで(いい意味で)殴られている感覚があり、アニメ『モノノ怪』を思い出しました。方向性は違えど、どちらも「凄いものを観てしまった……」という感覚になりました。

ゲゲ郎格好良すぎます……! 好きにならざるを得ないです。ビジュアルがとんでもなく美しく、お子への話しかけ方が優しく、温泉でのほほんとしている一方でかなりお強く、ロン毛姿にもなれる……好きです。
予告か何かで聞いたのか読んだのか、「お主が生きる未来、この目で見てみとうなった」というセリフが自分の中に残っていました。それがこのシーンかぁ……と、観ながら胸が熱くなりました。

人間臭い水木さんのような人のことも愛することができたらいいのですけれど……ちょっとした短所であっても気になってしまう心が狭いわたくしでございます……。どうしてもゲゲ郎さんのほうが、個人的評価は高くなりました。

アニメの鬼太郎のイメージで行ったら、予想以上にグロくエグい展開でした。戦争のシーンもあり、こわいです……。人間こわい。
性的なことに関するドロドロは地雷なので、拒否感が強く出てしまい、この作品を丸ごと好きだとは言い切れなかったです。けれど感情が強く揺さぶられたということは、それだけ力を持った作品ということ。刺さる人にはしっかり刺さるものとなっています。

余談ですけれど。
この作品に対し、「ブロマンス」ということばを使ってらっしゃる方がいました。「Brother(ブラザー)」と「Romance(ロマンス)」を組み合わせたことば 性的な関係がない男性同士の熱い友情という意。例えばホームズとワトスンが有名だそうです。
これの、男女版のことばはないそうです。残念ながら。女性同士ならあるのに(ロマンシスと言うそうです)
わたしが求めている関係性は、まさしくこれなのに。性的なことを一切抜きにして、お互いに心から信頼すること。男性でも女性でも。憧れます。
四木

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