kito

ライダーズ・オブ・ジャスティスのkitoのレビュー・感想・評価

4.3
いやもう、めちゃくちゃ面白かった。

例によってだいぶ前にYouTubeでトレーラーを観ていて「デンマークが舞台、マッツ・ミケルセン主演のアクション、デンマーク・アカデミー賞4冠達成の復讐劇、映画評価サイト "Rottenn Tomatoes" で96%の高評価」うんぬんの宣伝文句でクリップしていた。

ただ、復讐アクションと言われると、もう大筋は手垢のついたテンプレート化されている。トレーラーの映像では少しコメディタッチ風な感じがして、「ジョン・ウィック」のような本格アクションではなさそうに感じられ、クリップしてから時が経ち、Amazonの定額見放題に来ても速攻で観るほどには食い付かなかった。こんなに面白いのだったら、もっと早く観れば良かったと後悔。何を観るかの選択は難しい。

アクションシーンはほんの少しでもっぱら銃撃戦。もちろんそれは魅力的な要素で言ってみれば "プリンのカラメル" みたいなもの。少ないけれど欠かせない部分で、本作の短いながらキレの良い銃撃戦は見応えがある。ラストは拍手喝采もの。

話はテンプレート通りに進むのだけど、復讐に至る原因、集った "ちょっと愉快な" 仲間達の個性的な人物像と次第に絆で結ばれていく過程が丁寧に描かれる。このドラマ部分はウィットに富んだ会話劇でちょいちょい笑わせられる。また、ミケルセン演じる軍人の父親とその娘のすれ違いからのお約束なラストでの涙の和解と盛りだくさん。

デンマーク・アカデミー賞ではミケルセンは受賞しておらず、娘役が主演女優賞を獲っている。また、リブート前の「特捜部Q」のニコライ・リー・コスが右手の不自由な数学者を演じているのを観終わって知った。

それにしても昨日観た「サイレント・トーキョー」も復讐ものなのに、なぜこんなに面白さに差が出てしまうのだろうかと不思議。
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