YasuhitoArai

都会の女のYasuhitoAraiのレビュー・感想・評価

都会の女(1930年製作の映画)
3.9
F・W・ムルナウ監督作品。
ミネソタ州で小麦農業を営む一家の息子レムは、小麦を売るためにシカゴに赴き、食堂でウェイトレスをしていたケイトに出会うが・・・という話。

都会の食堂での人が多くいてわちゃわちゃする感じがとても良かった。わちゃわちゃしている中でのストーリー展開とコメディ。ケイトの脚とストッキングが見えるシーンでのフェティシズム。ケイトの部屋での寂しさは、都会での生活の寂しさを表していて、高度経済成長下のアメリカらしい内容だった。部屋を横切る電車の光がいい。

農場に着いての、二人が小麦畑を駆けて抱き合ったりするシーンのエモさがすごい。アメリカに来て撮影したムルナウの映画はロマンティシズムが溢れていると思う。サイレント映画なれど、カメラが横移動したり、ズームアウトしたり画面が動いて面白い。
小麦収穫シーンの農機具が小麦を刈り取っていく様子も良かった。
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