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煙突の見える場所のhummingbirdのレビュー・感想・評価

煙突の見える場所(1953年製作の映画)
3.8
上原謙・田中絹代夫妻が他人の赤ちゃんを押し付けられる話。

この監督らしい素朴な景色や細かい美術、一つ一つの画面が決まったカット割、変な登場人物とほのぼのするディテールが大好き。ただ、中盤は成瀬作品のようなつらさがあったので、ひたすら我慢の時間だった。

芥川也寸志は公務員でしっかりしてるはずなのに、どこか抜けている役で、ハンサムな外見とのミスマッチがかわいらしい。壁に貼ってる自作の標語も面白い。

タイトルの「煙突」とは、通称「おばけ煙突」のこと。4本の煙突だけど、見る場所によって数が違って見える。人の多面性がテーマということかな。

「名脇役列伝V Intellectuals」
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