煙突の見える場所の作品情報・感想・評価

煙突の見える場所1953年製作の映画)

製作国:

上映時間:108分

ジャンル:

3.3

「煙突の見える場所」に投稿された感想・評価

marmelo

marmeloの感想・評価

3.3
京成線の関屋あたりに存在した電力発電所、通称お化け煙突が登場する映画。途中で京成線だと思われる車窓から煙突を撮影しているのだが、4本に見えたり3本、2本に見えたりしまいには1本に見える場所もあって、さすがはお化け煙突。戦争未亡人の妻とその夫との間に突如赤ん坊が捨てられてくる。妻の死んだと思われた元夫が現在の妻との間にできた子らしい。。そんな珍騒動を巡るささやかな下町人情物語。この風景と、自分の見てきた京成線の車窓風景を思ってなんだかじんわりするのだった。
一

一の感想・評価

-
やんわりした人情ものかと思いきや、全然すっきりしない話ですごい。高峰秀子以外全員問題あり。冒頭の生活ノイズの洪水からノイローゼの予感。上原謙、妻が入水しようっていうのに「どうやって止めるんですか?」じゃないだろ。
初)日本人なら傑作!少なくとも共鳴してしまう作品。日本人のDNAに擦り込まれている敗戦からの復興下の数々の生活風景(長屋生活、商店街の風景、公共工事の風景、川の土手等々)の中で生きている姿が自分のDNAに共鳴した…日本の名作というより日本人でなければ名作と感じられない作品といった印象…観た後、心ホッとします。
pappo

pappoの感想・評価

1.4
見る場所の違いで4本にも1本にも見える煙突が人生観のメタファーになっている。
てふ

てふの感想・評価

4.0
千住のお化け煙突の辺りを舞台とした下町庶民の人間模様。『めし』もそうだったし、上原謙の演じる夫は少し嫌な感じ。

神保町シアター 田中絹代特集にて
【出演】上原謙、田中絹代、高峰秀子、浦辺粂子。

東京都足立区北千住あたりが舞台。
自分は千住のそばの五反野近辺で小学生時代を過ごしたので、とても懐かしく観れました。だからといって、この映画の時代の人間ではまるでありませんが、土手が懐かしくて。土手って、なぜか心に残るもんなんですね。自分は、この映画を観て、実は悟りを得たんです。見る角度により、煙突の本数が変わる。即ち、真実は1つじゃない。見る人によって違う。そして、それでいいんだと。目から鱗でした。
自失した田中絹代が川に入水しようとするのを目の前に、なにもできずに足がすくむ夫の上原謙。
見る場所によって1本にも4本にも見える千住のお化け煙突の下で生きる人々をユーモアとペーソスを込めて描いた人間ドラマ。上原謙が二枚目でした。花井蘭子はお姫さま女優だと思っていたので小料理屋に勤めるような役をやっていたのが意外でした。赤ちゃんを引き取って育てるのかと思ったらそうじゃありませんでしたね。重婚て戦後のゴタゴタの頃は珍しい事じゃなかったのかしら?赤ちゃんの件は置いといても戸籍は綺麗にした方が良いと思いました。やっぱり警察に相談した方が安心だと思います。じゃんけんカップルが可愛い。文芸映画の秀作です。

このレビューはネタバレを含みます

千住のお化け煙突が見える東京下町を舞台に、長屋に住む夫婦とその下宿人たちの姿を描いたドラマ。
ある日、夫婦の妻の子だとする手紙と共に置いていかれた赤ん坊によって、彼らの間で人間模様がギクシャクしたり纏まったりしていく様が描かれていく。

終戦からまだ8年という時代、庶民の生活風景がきっちり描かれていてそういう意味で興味深い。
生活空間の妙なリアルさは、映画のテーマである人間そのものと同一に重要なのだろうけど、やはり何より長屋という空間における雑音の大きさが生々しい。
隣家から聞こえる祈祷の声、ラジオの音、隣の部屋の話声。
そういう密接な共同体感が、当時の日常としてきっちり入っているのが描かれる人間を地に足着いたものにしているだろうか。
音でいえば赤ん坊の泣き声にしてもそうで、登場人物全てのストレッサーとなるその声は、しつこいほどに聞かされて観ているこっちもイライラしたりもする。

赤ん坊に罪はないとはいえ、釈然としない夫婦の対応も相まって、中盤まであまりスッキリしない展開。
下宿人が赤ん坊を置いていった男を捜索するあたりから少し話が動いて面白いとも思ったけれど、当の夫婦は、特に夫はパチンコに興じたりとその温度差はなんだろうと思うw
個人的にはもう少しテンポがよかったらな、とも。

この映画で象徴として描かれるお化け煙突(見る方向によって本数が変わって見える)のように、人間という一つの生き物でも様々な人がいるんだという揺れなんだろう。
4本の煙突、夫婦と下宿人を合わせて4人、揺れに揺れたけども再び落ち着いていくエンディングは悪くない。
rico

ricoの感想・評価

2.0
昭和の風俗が知りたければ、当時の生活感を感じることができる。

話のあらすじ自体は悪くないような気がするけれど、演出が古臭さを感じる。

DVDで見ていたのですが、映像も音声も状態が悪く聞き取りにくい。