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コーダ あいのうたのtottsunのレビュー・感想・評価

コーダ あいのうた(2021年製作の映画)
4.2
「Coda コーダ あいのうた」🎬5
とある海辺の町。耳の不自由な家族の中で唯一耳が聞こえる女子高生のルビー(エミリア・ジョーンズ)は、幼少期からさまざまな場面で家族のコミュニケーションを手助けし、家業の漁業も毎日手伝っていた。新学期、彼女はひそかに憧れる同級生のマイルズと同じ合唱クラブに入り、顧問の教師から歌の才能を見いだされる。名門音楽大学の受験を勧められるルビーだったが、彼女の歌声が聞こえない両親から反対されてしまう。ルビーは夢を追うよりも家族を支えることを決めるが、あるとき父が思いがけず娘の才能に気付く。
2月は観たい映画が目白押しなので効率的に観ていかないと見逃しそうだったので、仕事終わりに鑑賞を急遽決意。
残念ながら元になった「エール!」は公開当時気になったものの今までスルーしてしまっていた。
最初はアカデミー賞有力候補っていうので目に飛び込んできたけど、公開以降Filmarksにアップされるレビューたちもなかなかの高評価で気になった。
耳が聞こえないっていうと、去年アカデミー賞の音響賞を受賞した「サウンド・オブ・メタル」が浮かぶ。
それよりはもっと笑いを交えた上で、昨今話題のヤングケアラーのテーマを扱う。
家族だからそこまで犠牲になって背負わなきゃいけないのか。夢さえも諦めなきゃいけないのか。
大事なことについてもちろん考えさせてくれるけど素敵な家族愛と歌声が温かく包んでくれる。
父親とのあるシーンはなんとも言えない気持ちのこみ上げ方で思わず涙こぼれた。
ルビーを演じたエミリア・ジョーンズには拍手を送りたい。透き通るような歌声、手話と演技を見事に昇華したからこそ、この映画が印象深いものになったと思う。
彼女が歌に向き合うたびに一段階上の歌声が聞けてグッときた。
観終わってから知ったけど、デュエットしたマイルズを演じたフェルディア・ウォルシュ=ピーロは「シングストリート」の男の子だったんだ。納得。
サントラ聞きながらこのレビュー書いてるけど良いね。繰り返し聞きたくなる。
ちなみに、ルビーの家族を演じたのは本当に聾唖の俳優さんたち。だから説得力あったんだな。
彼らが周りの話を理解できずに苦笑いしてしまう姿は留学してた時の学生時代の自分が思い起こされた。
最近なんとなく手話を覚えてみたい。って思ったりしたところだったから今作を観たのは良い機会なのかも。
私的には☆☆☆☆.2かな。
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