【自信がないのか、コラ!】
まず、最初にテロップを流して変な断りを入れているでしょ。あれを読んで、こりゃダメだな、と思いました。だって自分が作った喜劇に自信があるなら、あんな前置きをしませんって。本当に笑える映画なら、どんな観客をも無条件で暴力的に笑いに引きずり込んでいくはず。あんな断りを入れるのは自信がない証拠と見られるだけのことで、例えば途中で客に「笑って下さいよ」と頼み込むお笑い芸人みたい。これやる奴は三流って決まってる。それにすら気づいていないとすれば、イタいと言うしかない。
で、案の上、途中まで全然笑えなかった。ようやく笑えたのはNG集のところ。私の年齢のせいかとも思ったが、私の左手で見ていた女子高校生2人組も私と同じ反応だったから、ようするに笑えない喜劇なんですよね。
それにしても、大阪の売りって、通天閣と御堂筋と串カツとたこ焼きしかないのかねえ。むかし天下の台所と言われた都市が、情けないなあ。この映画の出来と一緒で、左前なのか。まあ、大阪には十年以上行っていないからよく分からないけどねえ。
吹石一恵さん、キレイだったけど、役にはもう一つ工夫が欲しかったですね。もっといい映画に出てほしい女優さんです。