April01

隔たる世界の2人のApril01のレビュー・感想・評価

隔たる世界の2人(2020年製作の映画)
3.2
差別はあるし、差別をなくそうと呼びかけて簡単になくなるものでないということは事実で、ループを現実の負のループとリンクさせている。白人警官の理解しあう姿勢は演技でしたという設定が、リアル世界で差別する側が差別しない時は演技をしているという告発にも見える。けれど演じるだけでも表面上は衝突を避けられる、演じることでいったん解けたかのように見えるループ、演じることすらしないなら、このループは永遠のループ。文明人として衝突を避けるための演技までわざわざ否定してぶち壊し断罪に持っていく脚本は故意にループを作ってるように見えなくもない。2人は隔たっている、そしてループは続く。ジョージ・フロイドさんの悲劇をはじめ繰り返してはならないこと、ただその解決としてループの中で頑張りますと言うのは答えになってない。啓蒙、意識啓発作品としての意義はあるのだろうけど。
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