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メインストリームのKUBOのレビュー・感想・評価

メインストリーム(2021年製作の映画)
3.3
『メインストリーム』をFan’s Voice独占最速オンライン試写会にて鑑賞。

テーマがSNSだし、主演が『スパイダーマン』卒業以降、素晴らしい作品に出演しているアンドリュー・ガーフィールドなので楽しみにしていた作品でした。が、

思ったより「新しくない」。

何もなかった男と女が、たまたまアップした動画がバズって一躍人気YouTuberになっていくが、マネージャーがついてスポンサーがついて、逆に飽きられていく。

5年前ならまだ新しかったかもしれないけど、今これを作っても全然最先端じゃない。

主人公の No One Special 演じるアンドリュー・ガーフィールドが「気持ち悪い」。ネズミの着ぐるみで現れて、次の登場はゴキブリの着ぐるみ。インパクトは抜群だけど、その後の振る舞いも天然でクレイジー。

落ち目になった後でなんとか人気を回復させるために、この No One Special が暴走し始め、たいへんな事件が起きてしまう!

監督のジア・コッポラはあのフランシス・コッポラの孫で、現在34歳。34歳でもこんな風に感じるのかなぁと、意外と感覚が古いように感じた。

主人公の「No One Special」という名前はSNSの匿名性を象徴する(皮肉った)意味であろうし、劇中の犠牲者も実際の社会での無責任なSNSによる自殺者たちの象徴でもあるのだろう。

ラストシーンに気持ち悪さを覚えるが、作り手が YouTuber に対してもSNSユーザーに対しても理解できないモンスターのように感じていることの証左であり、もっと新しい感性を期待していたのでちょっと残念。

好きな作品ではないが、アンドリュー・ガーフィールドの怪演には注目すべき。



*キャスト欄には名前がないけど、何気に「ローラ」が出てるよ。台詞ないけどw
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