映画『ミラクルシティコザ』
タイムスリップ・コメディ
監督は沖縄出身の平一絋。主演は桐谷健太。沖縄の俳優たちが多数出演。この人たちのキャラクターが魅力いっぱい！伝説のバンド紫は全面協力。素人の親父バンドというものに全く興味がないし、どちらかというと嫌いだけど、職業としてプロとして本気でやっている人たちはリスペクトする。
主人公が、亡くなったロックバンドのボーカルだった祖父の若い頃と入れ替わるというタイムスリップ・コメディ。ただ馬鹿馬鹿しいだけじゃなくて、沖縄の基地問題、ベトナム戦争、ロックバンド・ブーム、現代の町開発の問題までを盛り込んでいる。祖父と祖母の出会いや過去の悲劇が明らかになるあたりが切ない。太平洋戦争をずっと引きずっている場所。70年代当時の文化も描かれていて興味深い。沖縄に行きたくなる。
タイムスリップした主人公が右往左往不安になる様子がいい。これまでの映画で描かれなかった点。前からタイムスリップなんてしたら相当パニくるし、未来から来たなんて信じる人がいるわけがないと思っていたところを描いてくれた。
凝った特撮がなくても作れるのがタイムスリップもの。ギャグも面白くてよかった。音楽も良かった。
ノーマークだったけど傑作。
