ムック829

ひまわりのムック829のレビュー・感想・評価

ひまわり(1970年製作の映画)
4.2
新婚のジョバンナとアントニオ。戦争が起き、徴兵されたアントニオは行方不明になっていた。

戦争によって運命を狂わされた夫婦の話。いやー切ない!こんなに切ないことってある?
夫を探してイタリアからロシアまで単身乗り込み、散々探し回ったあげく妻が目にしたのは…。
嘘でしょ?あんまりだよ!ジョバンナの気持ちが分かりすぎて、胸が張り裂けそうでしたね。

このシーン、台詞らしい台詞はないのに、死ぬほど気持ちが伝わってくるから凄い。
ソフィア・ローレンは「妖怪人間ベラ」みたいな顔してるくせに、演技力はピカイチなんですね。
度々挿入されるテーマソングがまた素晴らしく、悲しみを加速させます。

そして夫のアントニオも悪く思えないから困りもの。むしろ彼も被害者としか思えず。
あまりにも不条理な運命に、なんともやるせない気持ちになった。

でも悲しいだけではなく、前半の新婚生活はメチャクチャ楽しいんですよ。
卵を24個も使ったオムレツ作りとか、朝の6時か夜の6時か分からなくなるほどのイチャラブ生活。
そんな前半があるからこそ、後半の切なさがより一層際立つんでしょうね。
ムック829

ムック829