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かそけきサンカヨウのharunaのネタバレレビュー・内容・結末

かそけきサンカヨウ(2021年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

じんわり、ゆっくり、すこしずつ
登場人物みんなやさしい
やさしい話し方、間合い、穏やかなテンポ。
繊細な心の内と、あたたかい思いやりの心が伝わる演技。
サンカヨウのように透き通った純粋な心と瑞々しさの主演のお2人は存在感抜群。

みんなの
「えっ」「うん」「なに?」「ううん」
「大丈夫だった?」

心が篭っていてかつ静かで
耳を澄まして聞いてしまう話し方。。
テンポが自分と合うので落ち着く。。。


陽がおばからもらったレシピブックがひらがなのを見て、この子は小さい頃から家事をして
早く大人になってしまったんだと
お母さんと同じ心の痛みが伴った。。。
思っていることを言えずに遠慮したり
いいよって赦す優しさ、、、強さ
けど、この陽の赦す優しさにわたしまで最後、救われる。
ありがとう。って些細なことに感謝して、相手の気持ちを受け取る包容力。。。16歳。。。
志田紗良さん華奢、美肌、あどけなくて透明感のある美しさ。包み込むような微笑みと瞳が素敵だった。


対する陸はいつも相手のことを考えて行動する優しい男の子。
陸演じる鈴鹿央士さんの緊張や戸惑い、迷い、心の機微が繊細に伝わる演技もとても良かった。
緊張してる時とか1人言はぼそぼそっとしている所とか、、、まなざし、佇まい色々とっても本当に今、一緒にいるみたいな空気。
この優しさ、ピュアでまっすぐなのは鈴鹿央士さんだからこそだなあ。。


お母さんだけじゃなく妹に対しても名前の呼び方が変わったなあとか
こんな話もするようになったんだなあとか
小さな、でも大きな変化に気づいたり
家族愛はもちろん恋愛も
あっ、今顔が赤くなったなってドキドキしたり
小さな約束に嬉しくて噛み締めたり
観ながらほわほわ過ごしていたら
「一番言いたいことが言えないのって好きってことなんじゃじゃないの、大切だから言えないんじゃないの」
という、絶大なサーブには目が覚めました。笑


本当に最後、幸せな気持ちになりました。
好きだよ、って言葉よりも伝わる、2人の空気とやりとり。
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