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スティルウォーターのskm818のレビュー・感想・評価

スティルウォーター(2021年製作の映画)
3.8
異国で収監されている娘の無実を晴らすために奔走する父親の話だが、単純な素人探偵ものではなかった。ターゲットは割と早くに特定されてて、あとはいかにそいつからDNA検査に必要なサンプルを採取するかって段階。弁護士が動いてくれないので自分で動くっていうのはよくあるパターンだが、話が進んで行くにつれ、主人公の人間性や娘との関係性が複雑さを増していくのがスリリング。実はこういう奴ってのが小出しにされる感じ。これ、実行犯ではなかったという点では娘は無罪なんだけど無実ではないんだよね。彼らは自分がたすかるために土地の人間を巻き込んで、しかもただでさえ偏見を抱かれてるアラブ系の若者を見殺しにしている。その罪を彼ら自身も少なくともラストでは自覚しているんだよなあ。主人公は食事のたびにお祈りを欠かさないキリスト教徒なんだけど、それは許される罪なのだろうか。
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