ムーアボンド最終作。
さすがに老いは隠せず、本人のアクションもスローモー(スタント使用シーンはパワフル。時代が進んで少しずつ“今のアクション”に近づいてきた模様)。
70年代の007のようなどこかのんびりでユーモラスな雰囲気が漂う、いや漂わせようと努力しているよう。
しかし欧州が舞台の前半はとにかく、サンフランシスコに飛んでの後半はただの80'sアメリカンアクション映画の趣き。なのでかつてのシリーズ諸作品ののんびりさに当時のハリウッド映画のような大味さが組み合わさって、「ボンド映画じゃなくてもいいじゃないか」な一本になってしまった。「俺はディック・トレイシー」とかそんなギャグ要らんのや。
敵役はなんとクリストファー・ウォーケン。サイコぶりが際立つがいかんせんストーリーにうまく組み込めなかった感あり。ステロイド児の設定はどうなった?あとニンジャ装束や、畳の間に風呂はやめなさい。
主題歌はシリーズのこれまでの流れからは異色といっていいデュラン・デュラン。これはインパクトありで◎。