こなつ

渇きと偽りのこなつのレビュー・感想・評価

渇きと偽り(2020年製作の映画)
4.0
世界的なベストセラーとなったジェイン・ハーバーによる同名小説の映画化。
ロバート・コノリー監督、エリック・バナ主演のクライムサスペンス映画。

メルボルン出身のエリック・バナが12年ぶりに故郷オーストラリア製作の映画に主演したことでも話題になっている。

物語は、家族を殺して自殺したとされる親友ルークの葬儀に参列するため、20年ぶりに故郷に戻ったメルボルン連邦警察官のアーロン・フォークが、その事件の真相を追っていくというもの。

当初ルークは、10年も続く干ばつに常軌を逸した土地の犠牲者と思われていた。

アーロン・フォークには、同級生の殺人犯と疑われた過去があり、ルークの死によってその過去の事件の真相とも向き合うことになる。

寡黙だが優秀で頼りがいのある連邦警察官フォークだが、古傷によって孤独な男になっていた。

オーストラリアと言えば、緑豊かなカンガルーの住む国という印象があったが、アウトバックと呼ばれる内陸部の広大な砂漠の荒野では、長引く干ばつ、森林火災に苦しんでいる人も多いことを知った。

また最近では沿岸部の洪水の災害もニュースで放映され、同じビクトリア州とは思えない気候の激しさに驚かされる。

エリック・バナってあんなにセクシーだったかしら?

難しい主役の心情を深みのある演技で魅せるバナが素晴らしかった。スリリングな展開に最後まで目が離せなくてとても楽しめた。

ハリウッドの経験が若手俳優を成長させ、故郷オーストラリアの作品に50歳を過ぎ才能溢れる人気俳優として戻ってきたというエピソードにも、多くの人が胸を熱くしただろう。
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