このレビューはネタバレを含みます
かさぶたになれ、という言葉が呪いになってしまった。
本当の意味でのかさぶたになったのは誰なんだろう。
島民全員で隠しとおすのかと思いきや、序盤から市長も巻き込まれてびっくりした。
幼女への暴行で服役したのに、再就職先が幼女のいる圭太の家だとか
殺した時点で通報していれば確実に執行猶予がついたのでは？だとか
小さな島なのに保護観察官さんの遺体が発見されるのが遅すぎるだとか
過剰防衛だったけれど人を殺したのに、妻と娘の前では普通すぎるだとか……
ツッコミどころが多数あり、全部無視して観なければ自分の中で納得のできる作品にならないという印象。
最後の圭太の涙と笑顔は、純への友情の誓いと取ればいいんだろうけれど、何だか納得がいかない。
結局純も嵌めたところで、かなの気持ちは一生手に入れることは出来ないと悟っていたように見えたしどうなるんだろう。
島民が一致団結して県警を欺くくらいの大きなスケールのほうが見応えがありそうな作品。
それでも高齢化の進んだ島の行く末や、性犯罪者(今回は特に幼女への犯罪)が世に出てこられるという日本が抱える闇のようなものを考えさせられる作品だった。
