らんらん

この二人に幸あれのらんらんのレビュー・感想・評価

この二人に幸あれ(1957年製作の映画)
4.0
前半は同じ会社にいる小泉博と白川由美が結婚するまで
後半はなにかとうまくいかない夫婦生活、さらには小泉博が失職しちゃって、、、

そんなにたいしたお話ではないです
才能があるわけでもないしお金も稼げないけどささやかな幸せみたいな、そんな共感できそうな平凡なお話

ラストシーがすごい好き!
二人でおでこ寄せ合ってハグして、見つめあってハグするラブラブシーン、なんかかわいらしくて幸せそうでw

小泉博と白川由美が結婚するまでには色々あって
小泉博は会社のお偉いさんの娘との縁談があったんだけど、それを蹴ったことで出世コースから外れ、その辺りの確執により後に退職にまでなっちゃう
白川由美の方は両親(志村喬、夏川静江)が結婚に大反対、その理由は上述の経緯があって小泉博の会社での評判が良くなく、将来の出世が見込めない、つまりそんな人と一緒になって苦労させたくないから

白川由美の姉津島恵子も反対を押し切って結婚していたんだけど、今回の娘も説得かなわず同じ道をたどることに
ここで志村喬が心を鬼にして突き放すエピソードが良い

後半の結婚生活では
付き合いとはいえお酒を飲んで帰るのが遅くなるのに不満な白川由美
失職してるのにいつもと変わらず家を出る小泉博、結局ばれてなんの相談もないことに不満な白川由美
旦那がプー太郎だから私が働くしかない!って仕事決めてきたのに反対されて、ビンタされちゃう白川由美

両親の予想通り旦那が甲斐性なしだと苦労するんですねー
でもこの辺のエピソードは当時の就職難とか、大卒だから土方出来ないとか、男のプライド?旦那を立てるみたいなのもあって、現代の感覚とは大分違うなーって思う

最後にこの映画の良かった点まとめ!
白川由美がかわいらしい、後年のイメージと違ったあどけなさみたいなのが良い
藤原釜足の枯れ具合、清川玉枝のニコニコ具合

そして津島恵子&三船敏郎
こういう夫婦になりたいよねっていう素敵な夫婦
津島恵子の「この人だって半年はルンペンしてた、水だけでも三ヶ月大丈夫、ルンペンしてて死んだ人いない」とか達観具合が凄かった

三船敏郎も珍しい役でオーケストラのホルン?吹き
オールバックでスーツ姿の綺麗な三船なんだけど、男らしさとユニークさもあって魅力が出てます
らんらん

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