聾唖というハンデがある主人公の勧善懲悪モノに拍手喝采しかねぇだろ〜
見えない目撃者の系譜を継ぐジャンルムービーの佳作
ハンデとは身体的なモノ以外でも、巨悪より明らかに力が劣る存在であれば成り立つ
この映画の主人公は、聾唖+女性+母子家庭と腕力という意味では、ハンデだらけの存在
一方のシリアルキラーは完全にイカれた殺人を楽しむタイプの巨悪に描かれており、主人公とのギャップが見事
そして、韓国映画ではちょいちょいお間抜けに描かれる警察と、
騙されているとも知らずに妹の救出を優先してしまう元海兵隊の兄も、完全に良いところを持っていきそうな存在と思いきやちょっとお間抜け
だから、もう大丈夫だという安心感がなく、警察が来ても、兄が来ても、大丈夫かなぁとソワソワさせられる
ソウルの中心街に逃げても、他人を助けるヤツはおらず、一歩路地に入ってしまえば、誰にも見られない危険地帯
逃げ場も頼れる存在も無いとわかり、主人公は自分でケリを付けたのだった
最後、最大の復讐はより良く生きることだということを教えられました〜
主人公の女性は腕力では圧倒的に劣るが、終始意志の力は誰よりも強く、勇気ある人物だったのが、よく描かれていて好ましく観られました
メデタシメデタシ👏
追記
犯人に命乞いをするシーンは表面的で、あそこは意志を持って強く生きることとと、欲望に流されて生きることの対比なんだろうなと感じた
世の中の多くは犯人側、または無関心な周囲の一般人で、意志を持って強く生きる人物は稀有なのだと、
ただ意志あるところにしか道は開けないのだと感じた