1996年にオーストラリアのタスマニア島で起こった銃乱射事件をモチーフにした映画。
どこまで実話に基づいてるかはわからないけど、かなり精神的にくる映画だった。序盤で主人公の異常性を見せつけられ、後半に次々と不幸が起こり、最後の凶行が起こるに至るまでの顛末を丁寧に描いていく。不幸が起こるのは割と自業自得な面もあるけど、主人公に同情したくなる自分がいて作り方がうまいなと思った。
後半で不幸が起こったあと、虚無感というか無常感というのがずっと漂っていて、この空気を作り出せるのがすごいなと思ったし、この空気感は好きだった。Wavesという映画の終盤でもこれを感じたな。どんな理由があれ自分と無関係な人間を銃殺するのはいけないと思ってるのでストーリー自体は肯定できなかったけど、後半の精神にくるような空気感がすごいと思ったので映画自体の評価も高くなりました。