うっさん

ニトラム/NITRAMのうっさんのネタバレレビュー・内容・結末

ニトラム/NITRAM(2021年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

TSUTAYAで見かけて視聴。
実際に起こった事件の背景というか、事件が起こるまでを描いた物語。

主人公ニトラムは知的障害があるのか、それとも個性なのか分からないが、人とは少し考え方が違う。父は心配し、母は諦めているよう。対比的な両親。
昼間から花火をしたり、大声で叫んだりと自分を押さえることができないニトラム。それでもやりたいことを見つけて、資金集めに芝刈りを始める。
そんな中孤独なお金持ちの女性ヘレンと出会う。ヘレンはニトラムを気に入り、ニトラム自身も彼女のそばにいることを望むようになる。結局ニトラムは家を出てヘレンと住むようになるが、ニトラムが原因で事故が起こり、ヘレンは死んでしまう。ニトラムは悲しみにくれるが、ヘレンの莫大な遺産を引き継いだこともあり、海外へ一人旅に出る。そこで銃と出会ってしまう。
父が精神的に病み自殺してしまったこともあり、自分を変えたい壊したいという衝動が、最悪な行動へと駆り立てた。
ラストは銃をかまえる所まで。最悪な場面は全く映さず、想像にお任せ。ただ実際に起きた事件なだけに、どれ程のことが起きたのかは分かる。
というか銃が簡単に手に入りすぎだろう。欲しい人は買えるし、個数制限もなし。持ち主の精神状態の鑑定もなく、自由すぎ。この事件を受けて規制されたそうだが、今はさらに所持数が増えているというんだから意味がない。風化しまくりじゃないか。殺人兵器なのに。
話は淡々と進んでいくけど、役が役なだけに俳優さんの手腕にかかっているというか、ケイレブの演技は素晴らしかった。狂気を感じたけど、シーンによっては静かで大人しくまさにカメレオン。他の映画も観てみようと思う。
うっさん

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