sonozy

リバー・ランズ・スルー・イットのsonozyのレビュー・感想・評価

5.0
以前観たはずですが記憶も薄れ、新鮮に観れました。
本作の主人公ノーマン・マクリーンは、シカゴ大学英文学教授を長年勤め定年後の74歳で、若くして亡くなった弟の想い出をもとに自伝的処女作を執筆。その原作をベースとするロバート・レッドフォード監督作。

モンタナの雄大な自然環境の中、厳格な牧師の父に、人生の教え、読み書き、フライ・フィッシングを教え込まれ育ったノーマンとポール兄弟の物語。

改めて配役が素晴らしいなぁ。キャラが正反対の兄弟ノーマン(クレイグ・シェイファー ※少年時代はジョセフ・ゴードン=レヴィット!)とポール(瑞々しい!ブラッド・ピット)。父(トム・スケリット)、母(ブレンダ・ブレッシン)。
兄弟の関係も、それぞれと両親との関係性の違いも繊細に演じられてます。

ノーマンが恋に落ちる(ポールの方がお似合いの?)ジェシー(エミリー・ロイド)、日焼けシーンで笑かすジェシーの兄ニール(スティーヴン・シェレン)も適役。

そして、本作で重要なフライ・フィッシング。小昆虫などを模した擬似餌(フライ)を使う渓流釣り。
昔ちょっとだけ体験したことがあって、フライキャスティング(投げ方)の練習を陸上でやった後、川で実践するんですが、指導役が遠くの狙った場所に、まさに虫のように川に落とす、芸術的な美しい情景を思い出しました。

地元モンタナを愛し、新聞記者をやりながらフライ・フィッシングも続けていたポールが、なぜギャンブル依存症になってしまったのか。。亡くなる直前の大物を釣り上げたあのポールの表情を思い出しながら、ノーマンの言葉と気持ちが心に沁みる読後感。素晴らしい。
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