夕飯真鯛

コンテイジョン 感・染・実・態の夕飯真鯛のネタバレレビュー・内容・結末

3.7

このレビューはネタバレを含みます

アトロクの三宅さんの話を聞き視聴。めっちゃ面白かった。まず最初のクレジットと写真を交互に見せていく演出で人の流れを見せているところで面白そうとなった。

中盤ちょっと見てるの辛いなと思う部分もあったり、ツッコミたいところ多いなと思ってもやっとしたけど、最後まで見ると、そのもやっとした部分さえもこの映画の意図していることだと分かってきてすごい映画だと思った。

まず「知らない」「分からない」ということが差別や偏見を生むことがよくわかる。三宅さんも途中中国人がエレベータに乗ってきて咳をしたところから物語が急展開すると言っていたが、その通りほんとに見応えがあった。

コロナ禍という不測の事態で何が正しいのか全く分からない状態に直面している。今では徐々にわかってきた部分もあるが、まだ不確かなところも多いと思う。

そんな中で必要なのは映画の最後でもあった通り我々全員が他者に思いやりを持って行動することであると思った。

同時に日常生活においても同じことが言えて他者を見る際表面的な部分以外もしっかり見る必要がある。

作中で「大局をしっかり見ろ」「結論を急ぐな」というセリフがあるが、本当にその通りであると思った。

また、ものの見方ははその背景や事実などを知るだけで180度変わったりするものであると思った。

この映画でもある人を見る目が終盤では全く別の見方になっていたりなっていなかったりする自分がいたことに今感想を書きながら気づいた。

常に客観的にひとを見ることは難しくて、気付かず主観的に物事を見ている事はほんとに多いと思う。

僕たちは主観的に物事を見てしまう生き物であると理解し受け入れることで、定期的に自分の見方を批判的に再検討することができると思う。この気持ちを忘れずにいたいし、そのためにここに書いておこうと思う。

これが日本未公開なのは残念ではあるけれどある種、色々仕方がないところもあると思う。しかし、未公開ながらこの映画を発見して見れて本当に良かったと思った。三宅さんアトロクありがとう。

あと、オリジナルポスターも見たけど、確かにこっちの方が良いなと思った。見方が全く変わってしまう気もする。

あと意外と登場人物みたいな人いるもんなんだよなぁ。直近で見てしまった。驚くけど自分の見ている世界の人間が全てだと思っていると面食らうのが「社会」だってほんと思う。

でもそれも「分からない」「知らない」が産む恐怖とかが一因であると、映画を見て思うわけです


直近の私的な経験もあったしスコア高めにしとくか。
夕飯真鯛

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