モモモ

マッシブ・タレントのモモモのレビュー・感想・評価

マッシブ・タレント(2022年製作の映画)
4.3
期待を上回る大傑作じゃないですか!!
こんなブロマンス映画が観たかったオブザイヤーですよ!!
ニコラス・ケイジという名優へのラブレターに「映画の話しか出来ないオタク」達の共鳴と友情を添えるコメディ・ブロマンス・ニコラス・ケイジ映画。
映画に飢えて演じる事に飢えた(フィクション世界では)落ちぶれているニコラス・ケイジは娘の誕生会では共感性羞恥を擽る失敗を犯し、望んでいたキャスティングは逃し、重なる出費でホテル生活からも締め出されてしまう。ほんの10年前〜5年前程のニコラス・ケイジのパブリックイメージを詰め込んだような導入を済ませて、物語は本筋となる「大金持ちの誕生会への参加」へ。
ニコラス・ケイジファンの大富豪ペドロ・パスカルとの「まさか張本人が迎えに来るとは」な気まずい中国武術式挨拶の時点で「この映画多分めちゃくちゃ面白いな」と期待に応えてくれた。
「何だよくわかんねえ富豪がこの野郎!こっちも色々と散々なんじゃ!」なニコラス・ケイジの心を溶かしたのは、熱いファンからのラブコールと、映画オタク同士の共鳴。ベスト3の選定方法に講釈を垂れて、相手が挙げた作品に興奮し、知らなかった名作「パディントン2」に涙を流す。
本当にね、パディントン2部作は名作ですよね。
そこからCIAも交えた疑心物語が始まるのだが…LSDをキメた男2人の阿保即興演技合戦とラリラルドライブ。
ケイジ・撮影レアグッズ披露で更なる愛を爆発させつつ物語はブラマンスの決裂…かと思いきや「愛してるぜ!!」な相互理解ブロマンス大逆襲へ。
「アクション!」の一声で目覚め、2丁拳銃をぶちかまし、追い込まれて発するのはお馴染みの名台詞で、ドライブテクニックも披露して、最後は雄叫びを上げながらのナイフフィニッシュ。
なんて「俳優への愛」を感じる作品だろうか(ニコラス・ケイジとニコラス・ケイジのキスシーンなんて愛がないと撮れないぜ)。
虚構と現実と虚構が混じり合うラストの演出も憎いですねぇ。
ニコラス・ケイジは勿論の事、ファンボーイのボンクラ野郎にしか見えないペドロ・パスカルも最高!!!!
今年ベストかもしれないです!!!!!
パディントン2、家族で観よう。
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