おなべ

パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェストのおなべのレビュー・感想・評価

3.8
◉東インド貿易会社のベケット卿により、海賊の逃亡に手を貸した罪で逮捕されたウィルとエリザベス。ジャック・スパロウの持つコンパスを自由の条件に課されたウィルは、ジャックを探しに海に出る。一方その頃、ジャックはひょんな事から、とある部族に神と崇められていた。

◉『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズ第2作目。映画音楽担当はお馴染み《ハンス・ジマー》。映画音楽に関しては4.0。

◉クトゥルフ神話に登場するような海の魔物“クラーケン”の非現実や異世界を思わせる圧倒的な存在感は、どこか美しささえ感じた。また、デイヴィー・ジョーンズの奏でる悲哀に満ちた戦慄のオルガンが、心の奥底に眠る怒りや葛藤を表現しているようで、その悲しく冷たい音色に思わず引き込まれた。

◉謎の部族との抗争から、デイヴィー・ジョーンズとの抗争、東インド貿易会社の介入まで、幅のあるストーリー展開のお陰で、最後まで全く飽きなかった。剣のチャンバラ感は否めないけど、三つ巴に次ぐ三つ巴、第三勢力の存在で物語は一気に面白くなった感じがある。衝撃のラストを迎え、物語は最終決戦に向けて益々加速してゆく。
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