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流浪の月の夜のレビュー・感想・評価

流浪の月(2022年製作の映画)
3.7
10歳の少女と、彼女を誘拐した19歳の青年が当時の傷が癒えぬまま15年後に再開する。社会的に被害者と加害者の立場に分断された二人を結びつけるものは何なのか。
結局ラストは二人がスタート地点にやっと立てたというところまで。そこからの人生が歓びに満ちたものになるとは考えづらいので画も暗い。ふみの気持ちに寄り添うことなんてできるのかな。15年間、あれから二人の時間は止まってしまったように社会性もなく幼い。法律って何だかんだ正義。ふみは裁かれて当然のことをしたのは間違いなくて、更紗の本当の居場所はあそこじゃない。ふみの小児性愛が先天的なものなのか、自分自身が原因となった後天的なものかは分らないけど、どちらにせよダメなものはダメ。更紗の共依存もただ一緒にいて感情移入しただけの典型的なストックホルム症候群だよ。
ですが展開やら画作りやらは色々凝ってて役者も相当良いので映画的には楽しめました。納得はいかないけど、、
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