擁護のしようもないくらいにつまんなくてびっくりした。
『キングスマン』とか『キックアス』の印象が強いから、マシュー・ボーンって面白い映画しか撮らないのだと思ってたけど、全然そんなことないんだな。
映画ってどんな時代になっても「緊張と緩和」だと思うんだけど、どこにも緊張がない。少し弛緩と物凄く弛緩がずっと続く地獄の作品だった。
猫の意味がどこまでもないし扱いもひどい。
主演の人をあの体型にしたのは、ボディポジティブ的な考えなのかな。さすがに無理を感じたけど。
街中の音声は全て聞き取れるのになぜか都合の悪い部分だけは聞き取れなかったり、重要な伝達事項をなぜか聞かれる場所で電話で話してたり。全てがめちゃくちゃ。
一部に『キングスマン』と同じ役者を使ったりして、そもそもスパイものだし、二番煎じのシリーズものを企んだんだろうけど、その分さらに酷さが目立った。
役者もスタッフもこの脚本読んでよく最後までやり切ったな。プロだよ。
どうしちゃったんだろう。
海外では大コケして前評判が悪いのは知ってて期待値ハードルもとにかく下げてみたのにそれでも辛かった。
普通に考えたら1点台なんだけど、クライマックスのカラフルで悪ノリな展開だけは嫌いになれず。
スパイ小説の作家が、作中の出来事に実際に巻き込まれ、忘れていた記憶を取り戻し活躍する話。