カンパッチー

最後の決闘裁判のカンパッチーのレビュー・感想・評価

最後の決闘裁判(2021年製作の映画)
3.8
三者三様、それぞれの視点から真実を語るという羅生門スタイル。134分という長時間な映画ですが、脚本のおかげか全く飽きません。さすがリドリースコット監督!この人とスコセッシ監督ならMARVELの脚本をバカにするのも仕方ないと納得せざるを得ないですね。

600年前も女性の扱いは変わらないというかマット・デイモンも愛情深いようで妻を自分の所有物のひとつでしか考えてないし、アダム・ドライバーに至ってはひたすら気持ち悪い、三者三様の真実があると思えば、ただただ男たちの語る真実は自分の都合のいいようにしか語ってないんですよね、ジョディ・カマーに誰も寄り添っていないというか‎…。決闘シーンもとてもカッコ良いのですが諦めの表情のマルグリットを見ていると誰のための決闘だったのか‎…と考えてしまいます。

正解はひとつじゃない!なんてミルキィホームズも歌っていましたが、真実というパートならマルグリットに対してもフラットな視線のパートが欲しかったな。夫不在の間、キビキビ生き生きと切り盛りする私!とすごくやりくり上手な妻を見せているけど他人から見たらどうだったのだろう?自己陶酔の部分が多かったのでは??とか考えてしまいました。

それぞれのパートごとなお話なので2回ほどレイプシーンが続くのだけは本当に胸糞なので苦手な人は要注意です。現代のセッ〇スと違い、入れるだけで短い映像なのだけは救いですが、嫌がる女性を2回も観るのはきついですね!裁判も心の強姦みたいなものでやっぱり胸が痛くなります、これまた苦手な人は要注意です。