記録
ナ・ホンジンプロデュースの韓国・タイ合作ホラー、この響きだけで期待してしまうのは仕方ない。どれほど恐ろしいものが観れるのかと胸を躍らせた、いや、躍らせすぎた。期待は映画の敵だと何度言ったら…
しかしやはりそこはナ・ホンジン、目を逸らしたくなるような生々しさは顕在。血がそのまま血としてしか機能してないのは残念、もっと上手く見せれたんじゃないかと思う。色調を抑えた画作りは結構良いんだけどな〜。
いや思った通り最初はそりゃある程度怖いんだけどさぁ、これ多分2回目は怖くないよなぁ…恐怖の起因が未知と、モキュメンタリーによる一見即興的な演習や、カメラワークによるものだからかなと思う。一度経験すると、その驚きは半減するかなぁ。
後半からはチープさがより顕著になって来て、よくあるホラーへと成り下がっている、残念！ラストは悪霊大合戦みたいな感じでめちゃくちゃで、もう最悪❣️
モキュメンタリーだからどこまでリアリズムを極められるかが重要だと思うんだけども、途中からはあまりにオーバーすぎてその枠を超えてしまっている。観客の多くがタイのそれらについて無知だからといっても、騙される範囲には限度がある、そして現実という錯覚はこの映画から分離してしまっている始末。モキュメンタリーは、カメラの不在性により寧ろ虚構が露呈するのではないか。
どうせ来ると分かっていても生理的に反応してしまうからジャンプスケアは下らない、ジャンプスケアに頼ってしまう監督は二流、三流だろう。冷めるわ〜。
モキュメンタリーホラーの祖である『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』ほど革命的ではないが、タイの民俗的、土着信仰の要素の組み合わせは概ね成功してると感じる。しかし、何度も楽しめるような傑作とは思わないなー、面白いものが観れるのは間違いないけど。
ミンが可愛くてスタイルが良いのでギリ許せる。
2024,58本目 3/11 AmazonPrime
