今日も喉が痛い

イノセンツの今日も喉が痛いのレビュー・感想・評価

イノセンツ(2021年製作の映画)
4.1
善的なアイシャとアンと違ってイーダとベンってどっちに転んでもおかしくない不安定な存在で、なかなか危なっかしいというか、子供だからこその無邪気さと邪悪さを兼ね備えているので、姉アナへの邪悪な嫌がらせ、猫の扱いの酷さは心が痛む。その猫を最終的にどうするかの選択はベンとイーダに違いはあるんだけど、猫ちゃんをそんな高いところから落とす時点でお前らはもうダメだ!という気持ちもあるのでラストの戦いも少し応援しずらい。笑

イーダはアイシャを通じてアンの心を知る事が出来て好転したけど、ベンは能力を備えているからこそ感情的になるとその能力を使ってしまい悲劇を招いてしまう。
ベンが一番邪悪な心を持っていたのは間違いないと思うが、その背景にはDVママを持ち愛情も受けられず孤独感に苛まれ、この中で一番悪い家庭環境。ベン視点から見ると残酷な話で、ベンこそ救われて欲しかった境遇だよなぁ…という気持ちもある。そりゃあそこまでやられたら正規軍からしたら正当防衛だけども、子供達同士だからこそ仲直りの選択肢はどこかでなかったのかと考えたりもする。
結局、大人も子供も、なんでも話を出来る友人恋人家族を作っておかないとコミュニケーション不足で事態はややこしくなる。そして孤独は人を殺す。。怖い。

そしてこれはもう『童夢』ですね。最後の方とか。