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イノセンツのmatchypotterのレビュー・感想・評価

イノセンツ(2021年製作の映画)
3.7
ヨーロッパ系のホラー映画を探そうとすると意外とない。他にも探してみよう。

《ホラー!スリラー!パニック!祭り》Part.Ⅱ、Vol.5。
まだまだ行くぞ。

これまたなかなか新しい切り口な気がした。
ノルウェーの郊外のアパートに住む子供4人。この子供4人が主導で話が進む。

親も出てはくるけどほとんど話の大筋には関与してこないというか、話を動かすのは常に子供。
これが意外と新鮮だった。

その子供4人。
初めは2人の姉妹が引っ越してきて、友達いなくて、上の姉は自閉症で色々大変で。

そんな時に1人の男の子と1人の女の子と仲良くなり、4人で遊ぶようになる。
すると、自閉症の姉の容態が変わってきたり、他の子達にも何かの“力”が目覚め始める。

最初はそれを面白がり、遊ぶネタとして4人でキャッキャと騒いだり、4人にできた秘密みたいでワクワクしていたが、、、。

少しずつ状況が変わる。
そもそもこの“力”が何なのか、発動条件は、どういうルールなのか。
子供4人で試行錯誤するその様は『クロニクル』っぽい、さらに幼いけど。

それが秘密を共有しながらなので、子供達としては“いけないことしてる”ワクワク感があり、歯止めが効かなくなり、徐々にエスカレートしていく。

子供とは無邪気なもので、事の善悪がまた判断できない中、欲望のままに生きるもの。

“力”によって何ができるか、どこまでできるか、それでやってみたいことがある、、、となり、わかってくると今度は、それを好きに使い始める。

この作品ではその“力”よりも、こういう子供無邪気さや、純粋さが招く青天井の危うさが怖い。

子供ながらに、徐々に危機感を募らせながら、その脅威に何とか向き合い、解決しようと、逃れようと試行錯誤する様子がとても面白かった。

“力”以外は至って庶民的で、アパート近辺で遊ぶ子供の日常と、価値観、性質がベースなのがホラー感や違和感、焦燥感を掻き立てる淡々とした作品。

※24年3月、映画オススメブログ、始めました。
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『matchypotterと映画の秘宝』
https://matchypotter.com/
作品単発のレビューはここでやっているので、こちらは企画記事メインに挑戦したいと思います。
皆さん、時間がある時にでも見に来てください。
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