竜どん

死刑にいたる病の竜どんのレビュー・感想・評価

死刑にいたる病(2022年製作の映画)
3.8
原作未読。相変わらず白石監督は人間の嫌な部分を抽出するのが上手い。阿部サダの人当たりの良い仮面を被った偏執的秩序型高知能犯の榛村はピッタリのキャスティング(しかしながらハマり役過ぎて逆に意外性が無く感じるのは自分だけか?)。ただ緻密な筈のキャラクター構成に反して少々行動原理に一貫性が無く、他者を「操縦」しての犯行は確実性に欠ける気も。主人公が実質的に犯人に追い詰められたりはしないのでサスペンスとしてハラハラドキドキは少ないけれど、最後の最後まで犯人は絞り込めなかった(選択肢は多くないんだけどね)のでミステリーとしては上々。
冒頭花ビラかと思わされたモノの正体にゾクッ。
あのラストは想像してなかったなぁ。結果としては榛村の勝ちってコトなのか…?

拷問・加虐シーンや人体損壊描写はかなりエグくグロ耐性が無い人は要注意。爽やかに執行する阿部サダの演技が怖い。
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