阿部サダヲさん、気味の悪い役が本当に上手い。
決して好きな種類の映画ではない。
薄気味悪いし、暗いし、グロいし、痛いし…
それでも、阿部サダヲさんと岡田健史くん(当時)の演技に惹き込まれた。
狂気に満ちていて、例えば発狂するような人物よりも、静かに淡々と時には優しささえもが垣間見えるこの榛村のような人物の方が怖さが滲み出てくる。
死刑囚になり拘置所の中からもまだなお誰かを支配し、外での悲劇を楽しみたいという欲望は救いようがない。
本作は盛り上がることなくずっと重苦しいのに強烈な余韻を残す。
ここ何年かでそれまで観なかったジャンルの作品もたくさん観ることによって、グロいシーンに耐性ができたのか、それほど慄くことはなかったが、やはり多少目を覆いながらも体のいろんなところが痛くなる、特に指先が痛くなったりした。気がする。
桜の花びらじゃないのよね😏