らんらん

稲妻峠の決斗のらんらんのレビュー・感想・評価

稲妻峠の決斗(1962年製作の映画)
3.0
時は戦国時代!槍といえば高田又兵衛(市川右太衛門)とその名を轟かせ、浅井家家臣赤尾(高田浩吉)から熱烈な士官の誘いを受けるも本人は主君に仕える気はなく武芸を極めることに執心
今日もまた柳生宗矩(黒川弥太郎)なる剣客に果たし状を送り互角の戦いを繰り広げていたところ、止めに来た上泉伊勢守信綱(月形龍之介)に遅れをとり、大ショック!さらなる修練を積むために武者修行の旅に出る
その旅で出会ったのは進藤英太郎率いる鬼神組なる集団でゴロツキの集まりであり、一国一城の主目指してダーティーな仕事を生業としているのだった
鬼神組に兄を殺され仇を探す浅井家家臣江原真二郎は、進藤に唆され高田又兵衛こそが仇であると思い込み機を伺う
一国一城の主を目指す武芸者近衛十四郎は、名を売るため高田又兵衛の命を狙っており、利害が一致したのか鬼神組に入る
高田又兵衛の魅力に惹かれて丘さとみや品川隆二が弟子入り、馴染みの太夫として朝丘雪路
多くの登場人物が登場するが、ラストはタイトルにある稲妻峠での鬼神組vs江原、品川、寂れた河原での上泉vs高田又兵衛の決斗が行われる!

んーー、微妙!あまり収穫はない、各キャラクターも活きてる感じがなく印象に残らない凡作
そして何よりこれストーリー破綻してるよ、よくあることだけど史実と照らし合わせると矛盾ばかり

そもそも高田又兵衛は活躍するのが戦国時代って感じじゃない1590年生まれとか
劇中触れられる織田信長はもちろん、上泉伊勢守も生まれる前に死んでるし、、、柳生宗矩は同時代だけど20近く年上だし、やはり江戸時代の人って感じだし、、、高田又兵衛を調べていくとストーリーの強引さが目につく

見所としてはやはり市川右太衛門の貫禄、無敵ぶりか
敵が多勢であろうとも余裕でどうにかできちゃう、何の心配もいりません
あとは上泉伊勢守の月形龍之介も貫禄たっぷりだった
今では大体「かみいずみ」って読むと思うんだけど、この作品では「こういずみ」

他の出演者については前述のとおり印象薄い、それなりに豪華なメンツが出てはいるんだけど、出てるだけって感じ
高田浩吉はまだおいしい役だと思うけど、黒川弥太郎とか近衛十四郎辺りの扱いは軽いなー
ヒロイン2人、丘さとみと朝丘雪路もなんかなー、お互い高田又兵衛に惚れてる役で、顔を合わせた時のお互い何だこの女は的なバチバチは良かったけど、そこだけ
メインヒロインは朝丘雪路なのかなぁ?見せ場として戦いに臨む又兵衛に戦勝祈願の能を舞うシーンがあるんだけど、、、口が全く動いていない開いていないところでも声だけは立派に出ているAKB感w
朝丘雪路といえば柔らかい感じのイメージなんだけど、この作品ではあまりそんなイメージなかったのは意外か

ラストカットでポーズをとる市川右太衛門はまるで横綱のようであった、まさに日下開山って感じw
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