前作を観た感想は、好感こそ生まれるもののこの人政治家には向かないよなあという感想で終わったんだが、今回の選挙はフィクション的構図が出来すぎていて映画として超面白かった。
前作の影響で知名度が格段に上がった野党候補の小川さん。
地元の名士、一族ぐるみで地盤を持つ与党の平井さん。
そこに小川さんの票を奪いにくるだけの維新の党の人(切り捨て候補)
自民党的政治家像を体現する平井さんとは真逆の小川さんという分かりやすい構図。
四国新聞に一族を持つ完全ホームの平井さんに、映画とSNSで若者を取り込むことに成功した小川さん。
権力者らしい発言をすっぱ抜かれ逆風の与党に順風満帆の対立候補。
水面下で足を引っ張ろうとする維新の党。
実に分かりやすい政治劇。
小川候補目線で語る偏った映画なのは理解しつつ、政治理念とか偏った思想なくこの作品を観ればこれ程日本人好みの展開はなかろう。
スポーツで言うところのジャイアントキリングと言えば分かりやすいですかね。
前作を観ていないのに何かしらの思惑があってか今作のインタビューには参加してるくせに、選挙の風向きが悪いと見るや選挙演説で映画批判をする平井さん。(想田和弘監督「選挙2」でも似たような場面がある)
新聞社を利用している自分は棚上げしつつ映画を利用することに対しては難色を示す無理筋なロジック。
政治家というのはホントに分かりやすくて面白い。
