久ぶりに衝撃的な映画を観た。
韓国ではキム・ギドク作品やポン・ジュノの『母なる証明』、日本映画では新藤兼人監督の「絞殺」を観た時のような気分だ。
舞台となっているのは大阪では誰もが知っている西成の”あいりん地区”。
わたしの子供の時から、地元民からも「近づくな」と言われるほど危ない場所です。(今では周りの開発も進み治安もよくなってきている。)
これから見られる方はYouTubeで”あいりん地区”で検索して予備知識として知っておいた方が一層楽しめると思います。
撮影場所は、別の場所で撮影をしていると思われるが、よく特徴をとらえており、言葉もほぼ終始関西弁。
道端で何か、もめごとがあると、チャリに乗ったおじさんが止まって見ている姿なんかは細かすぎて笑える。
本作は、最近では良く見られる、”娘の視点”、”犯人視点”、”父親視点”と3つの視点から描かれており、視点が変わる毎に、事実が見えてくるという作りになっている。
最後には又、”娘視点”に戻るのだが、ラストの演出が素晴らしく点数がUP!佐藤二郎の役作りの素晴らしさ、次回作が楽しみになった片山慎三監督。
「岬の兄妹」は早速、見てみたくなった。