バリカタ

からかい上手の高木さんのバリカタのレビュー・感想・評価

からかい上手の高木さん(2022年製作の映画)
2.0
これは「からかい上手の高木さん」なのだろうか?

僕は連載開始時からの原作ファンです。楽しみにしていましたがちょっと残念ながらがっかりしてしまいました。多分、それは本作が「王道すぎる」からだと思います。まぁ、成長しているってことなんでしょうが、とにかく西方っぽく無いって見えちゃって。いつの間にか内面イケメンに変身している西方に違和感しかなくって・・・・(僕が知ってる西方は子供と一緒に怖がるって!)。そして、冒頭のいくつかのエピソードはいつもの西方なのに夏休みになったら男前になる・・・、ちょっとなぁ・・・・・、しかし「完結のため」と考えれば致し方ないのかなぁ?

高木さんと西方が生む両思いと確認できない寸止めの「恋の匂わせ」空気感が、昔懐かしさとも相まってムズムズこそばゆくてニタニタってしてしまう。直接的じゃないファンタジーが妙に心に迫る・・・厨二病発症前夜みたいなレベルですがそれが良い「からかい上手〜」だと思っていたので、本作の直接的な展開がどうにも違和感を持たざるを得なかったんです。

全体的に結構普通のイベントばかりでかつ、思春期開始の男女の普通すぎる展開で「あれ?」感が否めないんですよね。うーん、ひねりがないなぁ、ムズムズこないなぁって・・・。さらに、物語としてもちょっと文句ありまして。エンドロールと共に「その展開」を見せるなら、本編のラストいらないんじゃないかな?って。もっと言っちゃうとエンドロール後の「おまけ映像」があるなら、ラストの展開とエンドロールと共に描いた「その展開」はいらないんじゃないかな?必要かな?

どうにも全編「作品の決着つけたい臭」が蔓延していてなんかやだ。好みによりますけど、やっぱり本心伝えないけど、そんな気がするって匂わせが・・・別の香りを・・・漂わせて欲しかったなぁって思いました。なんか「からかい上手〜」を見ている気が持てなかったなぁ。

あーぁ。高木さんがママと喧嘩したエピソードの時くらいの二人の水面下LOVEに悶えたかったな。
あと、ニャンコを使うのは安易すぎだよー。