ノラネコの呑んで観るシネマ

フリークスアウトのノラネコの呑んで観るシネマのレビュー・感想・評価

フリークスアウト(2021年製作の映画)
4.3
特殊能力を持つがため、一般社会で暮らせないミュータントたちのサーカス団が、超人部隊を作ろうとするナチスのサーカス団長と戦う。
「皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ」のG・マイネッティが、今回オマージュを捧げるのはマーベルの「ファンタスティック・フォー」。
出てくるのは、電気少女に怪力狼男、磁石人間に蟲の王。
まあ世界観的には「X-MEN」の方が近いんだけど、相変わらずのフリークス偏愛というか、主人公と行動を共にするレジスタンスも負傷した障害者だらけで、ヴィランの方もかなりこじらせた能力者。
主人公たちとの違いは、血のつながりはなくても、共感し合える“家族”がいるかどうか、というあたり実にこの人らしい。
さらに世間(ナチズム)から虐げられたという共通項で、ユダヤ人にも共感を広げてゆく。
若干の中ダレが惜しいが、作り込まれたビジュアルはムード満点。
ヴィランが未来を予知できる設定がストーリーに未見性を与えていて、なかなか面白い。
アイアンジャイアント(?)の置物も未来で見たのか?
それにしてもマイネッティどんだけジーグLOVEなのか、エンドクレジットで再確認。最後まで観た方がいいよw