Sasada

モナ・リザ アンド ザ ブラッドムーンのSasadaのレビュー・感想・評価

3.6
世界観に浸るのが楽しい映画で、論理や整合性に期待するものではないと割り切れてからは面白い。他者と出会い、傷つき、優しさに触れる様が微笑ましく、サイケデリックに彩られた画面と音楽はどこまでも不穏さを湛える。

見ず知らずの人との偶然の出会いで話が転がる感じが、どこかロードムービーみたいだなと。チョンジョンソ演じる彼女の行動原理は「あそこに戻りたくない」に尽きるわけで、strangerとして振る舞えるどこかを目指す旅の記録なのだなと思う。

ニューオーリンズを舞台にした街の映画でもあって、独特の閉塞感と人々の逞しさが印象的でした。
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